ランドリー 森淳一 著

ランドリー
森淳一初読。


けっこ良い雰囲気です。
ただ、本の厚みの割には文章量は少ないです。
軽く読めます。
空白が多かったり、字が大きかったり、幕間にポイントになる部分が抜き出してあったりというのは、きっと、演出…なんだろうなぁ。


全く知らなかったのですが、映画の文庫化らしいですね。


(以下ネタバレ)
プロットはたいしたことありません。
たいした事件が起こるわけでもないです。
人間のエゴとか悪意とかを上手くマスクしてる感じなので、綺麗に見えます。


男の方の主人公の描写にかなり違和感があります。
頭のいい人が、頭が悪いのを装っているようにしか読めないです。
端的に言うと描写力不足だと思います。


あと、これは好みの問題だと思いますけれど、幕間のポイントになる部分の抜き出し部分は、私は好きじゃないです。
つか、やる意味が分かりません。
演出として前段に書いておいて、読者に注目させる必要があるとは思えません。
ページの無駄ではないかと。


とりあえず、内容に異論を挟むことはしないけれど、手法や技術には色々ある感じかも。