夏の滴 桐生祐狩 著

夏の滴 (角川ホラー文庫)

桐生祐狩初読。
「ま、こんなもんか。」って感じ。
特に驚きも無く、淡々とした読後感。
いあ、読後感はかなり悪いか(ネタバレ風)(汗


(以下ネタバレするかも)
正直言って、主人公が「小学四年生」ってのに徹頭徹尾違和感ありっぱなしです。
作者は「読書好き」という設定を免罪符にしようとしているみたいですが、全く成功してないと思います。
つまり、表現が下手くそです。
また、ネタについても随分前の方から見え見えで、特に主人公の属性とか、主人公を使うと何になるのかって事に関しては、あからさま過ぎてネタばらしをされたときにかなり拍子抜け。
ここまでバレバレだと「だからどーした」としか思えないです。
あと、主人公を特殊な、One of Oneな存在として位置づけたかったみたいですけど、細かい事柄を暈かしていて、設定にむらがあるっぽいのも興醒め。
「夏の滴」って題名もセンス無いなぁ。
ってか、夏っぽさを全く感じられない文章表現のせい?


あ、でも「子供が嫌い」というのは筆者の本音っぽくてよかったなぁ。
終始、筆者の悪意に酔いそうでしたから。
そんな事がないのであれば、その辺の比喩(?)は効いてたと言うことなのかも。