ダンサー・イン・ザ・ダーク

ダンサー・イン・ザ・ダーク [DVD]
痛いです。
いろいろ。
痛々しい。
切ないっす。


予備知識無く見たんですが、最初、アメリカのドキュメンタリーの映像かと思いました。
なんのことはない、ハンディカメラの映像だったんでそういう風に感じたんですね。
ライティングなんかもしてないみたいなんで、映像に奥行きが無い感じ。
ドグマ95って言うらしいですが、意味が分からないです。
正直、だから何?って感じです。(好きな人すみません)


ビョークの歌声凄すぎ。
CD買ってみようかな…


(以下、ネタバレするかも)
この手の話で筋についてとやかく言うのは、野暮だって承知で敢えて言いますけど、正直、色々突っ込みどころありすぎです。
端的に言うと、結果ありきで後付けで筋を作ってるんで、色々無理が出てる様に見えます。
正直言って、判決が出たあとの再審請求をするかしないかのくだりは、言い訳がましいです。
ちなみに、「黄金の心」三部作の三作目だそうなんで、単純に解釈すると「約束を守る=黄金の心」ということなんでしょうけど、親としての責務を放棄して自分の大家であるだけの、自分を裏切った相手との約束を守ることを「黄金の心」だなんで評してしまって良いんですか?
いくら目が治ったと言っても、衣食住を与えてくれる親はいなくなるわけですし、強盗殺人犯の息子として後々まで後ろ指を指されるでしょうし、そもそも、警察が強盗殺人で得たお金で手術をすることを許す=強盗した金をそのまま使わせるとは思えないのですが…
息子に知られるのが息子の病気に触るというなら、事情を説明して、非公開で裁判を行うことも出来たはず。
また、遺伝病だとしたら、表面的に目が治っても、息子の子どもは同じ病気に罹患する可能性が高い筈ですよね。
作中で、「遺伝すると分かって子どもを作った」とか言ってる訳ですし、息子にも遺伝する可能性を伝えなくて良いんですか?
それに、「息子には孫の顔を見せてやりたかった」とか言ってますが、息子の子どもや孫も同じ病気に罹患し、同じ手術をしないと失明するという連鎖が見え見えなんですが、矛盾してません?


表面だけを捉えた、甚だ薄っぺらい、「黄金の心」ですね。


まぁ、でも、久しぶりに長文になってしまいました。
これくらいの長文を記述できるくらいのエネルギーを与えてくれたくらい、心を揺さぶられた作品であることは事実なので、上の突っ込みは些事なのかもしれないです。