L change the World

んー。
なんかぱっとしない。

何人かの役者の子供じみた大げさすぎる演技が興ざめだし、設定に色々粗がありすぎるかな。

（以下ネタバレ）
って、そもそも原作には無い映画独自のお話しのスピンオフ作品なんだから、前作の結末とかに触れずに評論するのは至難の業だよなぁ。

まず、荒事＝不得意というＬのイメージってどこから来たんだっけか？良くわかんないけど、原作だとスポーツ万能じゃなかったっけ？いつ不得意に？
あと、ワタリの死＝Ｌの組織力の喪失みたいになるけど、そもそもデスノートの件に限って孤軍奮闘を強いられる色々な理由があったというだけで、その限定が無くなった時に組織力（組織に対する影響力？）が復活していても全くおかしくない筈。
「Ｌが子ども二人連れて自転車で旅をする」なんて、そーいう映像を作りたくて無理無理やってるようにしか見えない。

そもそもエセ環境保護団体が起こすバイオテロ事件ってなんか小さいネタだし、この事件の根幹部分に色々齟齬がありまくる。
村で唯一生き残った子どもっていう設定があったけど、そもそもそれが不顕性感染か否かも分からないのに、村から連れ出すなんてあり得ない。
Ｌに繋がる工作員の一人が車を運転してそれをやるわけだけど、どうも空気感染するウィルスのようだし、未知の致死性の高いウィルスの蔓延した村から症状が出ていないという理由だけで村から連れ出すなんて、そのウィルスを蔓延させようとしているとしか思えない。
そもそも車だってその村にあったものだろうし、自分も明らかに感染しているというのに、カーチェイスなんかやろうものなら、車に付いていたウィルスが道すがらばらまかれてしまうわけで危険なことこの上ない。
それはその生き残った＝症状が出なかった子どもにも言えるわけで、百歩譲って感染していなかったとても、体表面に付着していたウィルスが町で他の人に感染しないし、その危険性すら論じられていないってのは防疫に対する意識の甘さを物語っているなぁ。
服だって着替えていないし、風呂に入ったとかいうのも無かったよねぇ。
ちなみに、村にナパーム（？）投下したり、逃げる車を追いかけまくったのはどこの組織？
少女の父の属していた研究グループと同一と見るのは無理だから、このバイオテロ事件の黒幕と同一と言うことになるんだろうけど、それだけの組織力があるんなら、いつ発症するかわからない娘人質にしてわざわざ旅客機のハイジャック狙うのってなんか変じゃね？
ウィルスはいくらでも作れるって発言もあったし、普通に冷凍アンプルを自分らの飛行機に積めば良いだけじゃね？

映画版デスノートは、『原作でＬがライトに負けたのは、集英社とかの連載マンガ雑誌にありがちな「話の引き延ばし」によるもので、その後のＮとの話は蛇足だ』とする意見を受けてのものなんだったんだろう。
つまり、「映画版デスノート＝Ｌのファン映画」ということなんだから、今作はファン向けＤＶＤのボーナストラックみたいな扱いってことでＯＫ？*1
それくらいなもんだと思えば、コミカルな部分についても妙に許せるかも。
なんか、映画後上映されるＮＧ集のノリで（ってをい）。

*1:なんか比喩が上手くないけども