ターミナル

うーん。
けっこ良いと思う。
トム・ハンクスだし、演技力には定評があるよね。
けど、ま、個人的にはちょっと大げさなところ、特に冒頭の言葉が分からないところの演技が大げさすぎて、「単に言葉が分からない人」を逸脱しちゃってるように感じたかな。

あと、これ確かモデルの人が居た話だったよね。
そのモデルの人の話を聞きに行ったとかこの映画の公開前に色々やってた記憶がちらほらあるけれど、それを身近なニューヨークに置き換えて映画化しちゃうってのが、もう、どうしようもなくハリウッドだなぁ。
で、この映画の空港は完全にセットで、トム・ハンクスがインタビューでトイレが遠くて大変だったみたいな話をしているのを見た記憶があるけど、映像を見ている限り、セットには思えないクオリティーだわ。
けど、巨大なセットだったみたいだけど、映像を見てるとそんなに巨大なものを拵える必要があったんだろうか？とかちらほら。
全体像を大きく捉えたりするシーンも少ないし、シーン間でのセットの連続性を重視するシーンも少なかったように感じるんだけども。
「予算があったんで、面倒なこと考えなくて済むから全部作っちゃいました。」そんな感じ。
ま、お金があることは悪い事じゃないから、ケチ付けてるわけじゃないんだけどね。

（以下ネタバレ）
しかし、この映画色々わからんところがあるんで列記してみようかな。

まず、「この缶にはジャズが入っている。」ってのが、まぁ、ニューヨークに来た理由だった訳だけど、なんか薄い理由だし、最終的にはあんな気軽にサインくれる人がサインを送ってくれなかったのは整合性がいまいちな感じ。
ロマンスを演じたキャビンアテンダントに手のひら返しされ、別れた筈の不倫相手とより戻されるのも謎。
いあ、１日限りの許可証を得るためだとしても、なんか変。
その１日限りの許可証はサインを貰ってないから無効な筈。
これまであんなに頑張ってきたというのに、結局、最終的には不法入国かよ。
警備員とかが見逃したからＯＫっつーなら、人気者になった時点でＯＫじゃねーの？
いくら自分の強制送還をネタに主人公が脅されていることを知ったからって、その主人公が乗せられる飛行機にモップ１本で突撃ってなんなの？
どんな意味が？劇場的って奴？
ちなみに飛行機もDELAYだってったって、サイン貰って帰ってくるまでDELAYじゃないよね？
いくら何でも。
この主人公の国がどんな国だかわかんないけど、ロシア周辺の東欧の国っぽいよね。
直行便だったみたいだけど、そんなに本数あるのかね？
乗り遅れたらどれ位待つんだろう？
そーいや、途中で薬の持ち出しで近隣の国の人の通訳をするシーンがあるけど、そういう人に遭遇する確率がある国の言葉を通訳できる人が皆無ってのもそもそも変な話だよね。

この映画、悪くはないけど穴がありすぎて、突っ込みどころ多数なのがなんだかな〜って感じだよね。