サンマの美味しい季節まであともう少しですね。
結局、旬まで我慢しきれずに走りのものに手を出してしまう…って、激しく論旨がずれてます(汗


閑話休題、旬というのは読書にもあるものだなぁと、最近つくづく思います。
つまり、万人向けの本ってのは希有な存在だってことです。


人間ってのは変わるもので、昨日までの自分と今の自分ってのは、連続的ではあるけれども同じ自分ではありません。
これを読書について言い換えるならば、ある本に出会ってそれを読了した自分は、それを読む前の自分には戻れないのです。
もっと長いスパンで言及すれば、中学生、高校生の頃の瑞々しい感性*1を、その10年後に維持しているのはかなり難しいでしょう。


逆に、あとになって読み返してみて漸くその本の良さが分かるような本もあります。
昔は理解できなかったものが理解出来る。
読みこなせなかったものを読み、理解することが出来るのは嬉しい瞬間かもしれません。


世界の中心で、愛をさけぶ
賛否両論あったこの本こそが、上の好例なのだと思います。
この物語の良さを理解するのには、私は些か歳をとりすぎたのでしょう。


陳腐は王道といいます。
流行が巡るように、陳腐なものの基準も巡るのだと思います。


しかし、流石に帯はちょっとどうかと思いますけれども…

*1:私がそんなものを持ち得ていたかについては議論の分かれるところかもしれませんが(汗