千里眼 ミドリの猿 松岡圭祐著

千里眼 ミドリの猿 (小学館文庫)
うーん。
エンタテイメントばっかり読んでいると頭悪くなりそう…*1


眉目秀麗な善玉と、醜悪で分かり易い悪玉が出てくる話。
かなり中途半端な終わり方をする。
これで2とか3とか数字を付けなくて良いのか?と思う様な終わり方である。
おそらく、処女作の催眠―Hypnosis (小学館文庫)とそれに接続すると位置づけている千里眼 (小学館文庫)の間に明確な齟齬があるために数字を付けられないのだろう。
本作で処女作の人物設定との齟齬を修正する試みか、本作を処女作の後の時代であると明確に記述している箇所があるが、人物の設定が年代からして全く変わってしまっているので、かなり無理がある。
正直言って、処女作の登場人物をこれだけの無理をおして登場させる必然性があるとは思えない。
千里眼シリーズだけの新しいキャラクターであっても全く構わなかったはず。
わざわざ接続性を維持しようとするからややこしいのだ。
それぞれを独立した話とし、その上で本作を2なりにし『(以下続巻)』のように閉めるべきだったのではないだろうか。


意図してのことなのかよく分からないのだけれど、細切れな文章表現がかなり気になる。
一行の半分程度の長さの文を連ねて記述する様は、ト書きの様。
スピード感を狙っているのだろうか?
個人的にはあまり好きではない。


それにしても…
ま、いいや。
プロットに一言ある人は多いかもしれない。

*1:元々悪いけど、更にってことで(汗