震源 真保裕一著

震源 (講談社文庫)
読ませます。
良質のサスペンスで、どんでん返しも多数用意されています。
この筆者ならではという作品。


とはいえ、ちょっと主人公の行動原理というか、動機付けに無理が在りすぎる感じも否めないです。
巻き込まれ型なんで致し方ないという風に諦めきれないくらい主人公は能動的に動いてます。
また、主人公の肉付けが甘いからか、展開に無理があるのかどちらとも取れるのですが、謎解き行動に移るところが唐突過ぎます。
そのためこの主人公の行動が目立つようになってからの展開は、『性急』の一言に尽きます。


うーーーーーーーーーーーーーん。
題材なりには上手くまとめたと評価した方が良いのでしょうか。


ところで他の作品でも気になったのですが、この作者は登山が好きなのでしょうか?
登山系の専門用語が唐突に出てきてフォロー無しです。
まぁ、専門用語を連呼するところが専門性を表現できて良いのかもしれませんが…
はっきり言って頭に映像が浮かんできません。
登山用語を勉強しろ?はぁ。尤もなことで…