ホリー・ガーデン 江國香織 著

ホリー・ガーデン (新潮文庫)


江國香織らしい作品って感じかな?
比喩表現の巧みさ、間の取り方、感情表現が素晴らしい。


しかし一方、視点に錯誤を来す*1その文体にはちと辟易。
感情表現が巧みで、感情移入が容易なだけに、淡々とした神の視点でなく、何の前触れもなく文中でころころ一人称視点が変わるのは、かなり気持ち悪い。
読み手の事はあまり考えていないで、好きに書いている感じがする。

*1:意図的にやっているのかもしれないけれども