私が彼を殺した 東野圭吾 著

東野圭吾の推理小説は初読なんだけど、東野圭吾って推理作家だったの？
よくしらない。
推理小説じゃない作品を読んでいると…なんだけどなぁ。
ま、いっか。

推理小説ともなると流石にプロットはしっかりしてるし、竜頭蛇尾ということもありませんね。
しかし、まぁ、小説の構成的にはどーでもいいことなのかもしれんけど、人物名の章名の連続ってなんか考え無しってか、変な感じがする。
その方が視点の切り替わりは分かり易いし、主題は推理なんだろうから章立てなんかの作法は無造作で良いという判断なんだろうな〜。
ま、趣味の分かれるところではあると思うけど、私の好みじゃないってことで。

（以下ネタバレ）
それにしても、主人公が「私が彼を殺してやったのだ」とか独白する形式×２をとってるし、それぞれの動機も明示されてるとは思うけれど、片方の人は最後まで読んでも「自分がやった」とか「やってやった」とか思えそうなネタが出てこないんですが…
自分がやったというんだからもっと主導的ななにかが構成されてると期待される訳だけれど、そーいう実感を持てそうに見えないんですが(^^;
そういうことを考えながら、その人の心理描写を追っていくとあまりに過剰反応な気がしてなんか変。
ま、そういう心理描写も推理小説だからどーでもいいんでしょうねぇ。