MIST (双葉文庫) 池井戸潤 著

MIST (双葉文庫)
池井戸潤初読。
けっこ良いかも。
けど、比喩表現はいまいちかな。
あと、ネット関係の知識も薄そう。
サスペンスもの。


(以下ネタバレ)
概ね筋とか構成とかは悪くないと思うんだけど、マルチサイトの使い方に微妙に難があるのと、先の展開がありがちで見え見えなのが残念かな。
まぁ、この手の奴は最後にどんでん返しを持ってくるってのがデフォだから、序盤そのための布石を打ってきてるんだけど、それがあからさま過ぎなんだよね。
それに、真犯人が判明した後で、作者が用意した偽の犯人の行動とかを確認すると、クライマックスに至る原因が全く分からない。

つまり、

せっかくうまく行っていたのに、菜月

から始まるところに、整合性が無いんだよね。
読者を騙そうとしているのがあからさまだし、その騙し方が正攻法じゃないんじゃ、ミステリとしてはあまり評価に値しないのかもね。
ま、読み物としての価値はあると思うので、けっこ良いということで。