乙女の密告

乙女の密告
読んだのは新潮だけどいちお商品をリンク。


いろんな意味で面白いけど、ちょっと戯曲的に過ぎるかな。
正直、ご都合主義的。
何度も同じところで忘れるっていうのがキーワードで、それが自分の探していた言葉と出会うことだとかなんとか色々理由をつけてるけど、普通に考えりゃそんなことありえないし。
アンネの日記との対比を軸にした構成は悪くないとは思うけど、いろんな意味で心に残る作品なだけに、あまりに安易な対比と、あまりに独特な解釈を展開したことで、アンネの日記に思い入れを持っている人には拭い切れない違和感と嫌悪感を与えるかもしれない。
別に、文学なんだから何やったって構わないとは思うけど、思う人によっては、「アンネの日記レイプ」と取られてもおかしくないかもね。