ハグルマ 北野勇作著

ハグルマ (角川ホラー文庫)

うーん?


擬態語、擬音語が多い。
音を文字で表現するのには、 限界があるということをしみじみと実感させられる。
また、何カ所かで、1行における文字数を±1することで、ページ内の空白により山や谷を表現しようとしているところがある。
これは、題名の「ハグルマ」の歯を表現したかったのだろうか?
そういう技巧(?)的な試みに富む作品。


作者の意図がどこにあるのか?と言うことを抜きにしても、物語冒頭のランナーズハイに至る部分以外ではあまり上手くいっているとは思えなかった。


エピローグは、説明的で言い訳くさく、突然で付け足しっぽい。
正直言って全編に及び全く怖くない。
この物語の主題を理解できない私は、作中で言う「アイテムが足りない」状態なのかもしれない。