刑事たちの夏 久間十義 著

久間十義初読。
けっこ良いかも。

けど後半、話のテンポが速くなるにつれて、展開に無理や齟齬が出てくる。
前半は結構練られた感じだったのに、妙に勿体ない。
竜頭蛇尾。

（以下ネタバレっぽい苦言）
それにしても、コピーの入手に関してはもっとも重要な話の要素だった筈なのに、すっ飛ばしてるってのはどーいうこと？
直前で視点がころころ変わるスピード感のある展開だから、挿入場所が無かったのかもしれないけれど、そのエピソードが完全に抜けてるのはあからさまにおかしいし、気持ち悪い。

話の筋ってか、展開についてもいろいろあって、主人公を最後に「そう」する意図がわからない。
いあ、弁護士を通じていろいろやってたとしても、主人公が「そう」することで、主人公の意図通りに物事がすすむ筈が無い。
そもそもどうやってそれを実行したのかとか全く説明してないし、「画竜点睛を欠く」を地でいってる感じかも。

なんだかなぁ。